オリンピックの競泳種目で、派遣標準記録を切っていない選手が出場しているのを見かけたことはありませんか?国際大会の出場基準は国によって異なるのでしょうか。この記事では、オリンピック競泳の派遣標準記録と出場基準について詳しく解説します。
- オリンピック競泳の出場基準は国際水泳連盟(FINA)が定めている
- 派遣標準記録を切っていなくても、一定の条件を満たせば出場できる
- 出場権獲得方法には大きく分けて2つの方法がある
オリンピック競泳の派遣標準記録とは?
オリンピック競泳の派遣標準記録とは、国際水泳連盟(FINA)が定めた各種目の目安となる記録のことです。この記録を切ることで、オリンピックの出場権を獲得できます。派遣標準記録は4年に1度、オリンピックの年に更新されます。
例えば、東京2020オリンピックの男子100m自由形の派遣標準記録は48秒35だったため、この記録を切れば出場権を獲得できました。ただし、この派遣標準記録を切れなくても、別の条件を満たせば出場できる可能性があります。
国際大会の出場基準は国によって異なる?
オリンピックをはじめとする国際大会の出場基準は、国際水泳連盟(FINA)が統一して定めています。したがって、国によって出場基準が異なることはありません。ただし、各国の水泳連盟が国内の選考会や代表選手選考の際に独自の基準を設けている場合があります。
例えば、日本水泳連盟は東京2020オリンピックの代表選手選考において、派遣標準記録を上回る「代表選考記録」を設定していました。この代表選考記録を切ることが代表入りの最低条件とされ、さらに世界ランキングなども考慮されました。
オリンピック競泳の出場権獲得方法
オリンピック競泳の出場権獲得方法は大きく分けて2つあります。1つ目は派遣標準記録を切ることで獲得する「資格認定」方式です。2つ目は、世界ランキングなどを基準に出場権を獲得する「選考」方式です。
「資格認定」方式では、オリンピック開催の1年前から始まる認定期間内に派遣標準記録を切れば、その時点で出場権を獲得できます。一方、「選考」方式では、認定期間終了後に世界ランキングなどを基準に出場権が与えられます。この方式で出場権を獲得できるのは、各種目の上位入賞が見込める選手に限られます。
派遣標準記録を切れなくても出場できるケース
派遣標準記録を切れなくても、「選考」方式で出場権を獲得できる可能性があります。具体的には、世界ランキングが上位に入っていれば、国際水泳連盟(FINA)から出場権を与えられる場合があります。ただし、各種目の出場枠に制限があるため、ランキングが高くても出場できないケースもあります。
また、一部の種目では、大陸予選を通過すれば出場権が与えられます。大陸予選は地理的な要因から派遣標準記録を切るのが難しい国の選手に出場のチャンスを与えるためのものです。ただし、この方式で出場権を獲得できるのは一部の種目に限られています。
オリンピック競泳の歴史的な記録と記録保持者
オリンピック競泳には、長い歴史の中で数多くの記録が生まれてきました。中でも、マイケル・フェルプスの8大会連続出場や、23個のメダル獲得は最も有名な記録の一つでしょう。また、女子では、ケイティ・レデッキーが2012年ロンドン大会で3つの世界記録を樹立したことが記憶に残る快挙です。
近年では、アダム・ペイティの100m個人メドレーの世界記録(49秒28)や、サラ・ショストロムの200m個人メドレーの世界記録(2分06秒12)など、驚異的な記録が次々と生まれています。これらの記録は、次のオリンピックでも続くのか、それとも新たな記録が生まれるのか、注目が集まるところです。
まとめ:オリンピック競泳の出場基準を理解しよう
オリンピック競泳の出場基準は、国際水泳連盟(FINA)が統一して定めています。派遣標準記録を切れば出場権を獲得できますが、それ以外にも世界ランキングや大陸予選を通過すれば出場できる可能性があります。国内の代表選考基準は各国の水泳連盟が独自に設けているため、国によって異なる場合があります。オリンピック競泳の歴史的な記録や記録保持者についても触れましたが、今後も新たな記録が生まれることが期待されます。
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